言語データから社会と人間を読み解く
認知意味論は、人間の認知プロセスに基づいて言語の意味を分析する言語学の分野です。特に「フレーム意味論」に基づく研究を行っています。言葉の意味はそれが喚起する知識の枠組み(フレーム)によって理解されるという考え方で、これを応用して英語学習や辞書編纂への応用を目指しています。
コーパス言語学は、大規模な言語データ(コーパス)を用いて言語の実際の使用パターンを分析する分野です。研究室では、各種コーパスを活用し、言語の統計的な分析を行うことで、言語の実際の使われ方や、言語発達、言語習得などの研究に取り組んでいます。
応用言語学の分野では、特に辞書学と英語教育学に焦点を当てています。言語研究の知見を実践的な辞書編纂や、効果的な英語教育法の開発に応用することを目指しています。CEFRに基づく語彙レベル分析ツールの開発など、実用的なツール開発も行っています。
言語学の知見を他分野と融合させる研究にも力を入れています。テキストマイニングを活用した社会科学研究、AI技術を応用した言語処理、地域活性化や観光プロモーションにおける言語的側面の分析など、幅広い分野との連携を図っています。
投野科研・根岸科研
ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)を日本の英語教育に適用した研究プロジェクト。日本人学習者の特性に合わせたCEFR-Jの開発と実装に貢献しています。
詳細を見るCEFR-based Vocabulary Level Analyzer
入力した英語テキストのCEFRレベルを自動的に分析するツール。教師や学習者が英文の難易度を客観的に判断するための支援システムです。
ツールを使うCEFR-based Writing Level Analyzer
学習者の英語のライティングのCEFR-Jレベルを評価します。英文の自動添削機能もあります。
ツールを使う人工知能技術を言語研究や教育に応用するプロジェクト。言語処理技術と教育工学の融合による新しい学習支援システムの開発を行っています。
詳細を見るCEFRレベルと意味内容の対応付け:フレーム意味論の観点から
フレームNetのフレームとCEFR-J Wordlistの単語をリンクし、レベル別に頻度を集計したものです。各レベルに特徴的なフレームを検証した結果、Aレベルでは具体物を表すフレームや親族関係を表すフレーム(Food, Calendric_unit, Kinshipなど)が多く見られ、Bレベルではより抽象的なフレーム(Frequency, Change_position_on_a_scaleなど)が使われる傾向にあることが明らかになりました。